町長のつぶやき
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2025年6月(令和の米騒動)
お米の価格が急に高くなりました。最近の小売価格は5キロ4~5千円くらいで推移しており、肌感覚としては去年の倍以上の価格になっています。今の状況は「令和の米騒動」とも言われますが、凶作で米が収穫できないのならばともかく、備蓄米の放出などもあり、スーパーに行けば普通に米は売っているのに、価格は高値安定となっています。
以前より、日本の米農家は構造的に赤字体質であると言われます。その一番の理由は、小規模農家が多いため生産コストが高くなってしまうからです。日本人の主食である米を確保するためにも、最近の米価上昇が生産農家にしっかりと還元されるのであれば、まだ納得もできますが、どうも一部の中間業者などが、投機的な目的で米を確保しているらしいとの情報もあり、なにか釈然としないところです。
さて、本来、物価の上昇自体は決して悪いことではありません。社会全体の賃金水準が向上し、それに連動して物価が上がることが更なる賃金上昇につながるならば、理想的な社会構造であると言えます。しかし、日本ではバブル崩壊以後、物価水準が30年間ほとんど変わらなかったため、「値上げ」イコール「悪」というイメージが、定着してしまったようにも感じます。
いずれにしましても、急激な物価高騰は社会に混乱を招きます。緩やかな物価上昇が、着実な賃金上昇につながる社会が理想ですが、その一方で、比較的に所得の少ない高齢者は、物価上昇の影響を受けやすいことになります。社会全体を見渡したとき、このあたりのバランス感覚は難しいところですが、一部の人の「賛成」だけではなく、多くの人が「許容」できる世の中こそが理想なのではないでしょうか。
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更新日:2025年05月30日