清流の国ぎふを創ろう「かわまちづくり」
「人間都市」「公園都市」への思い
私たちの生活レベルは驚異的に向上し、交通機関、マスメディアや情報通信網の発達により史上最高に「便利」なものになりました。反面、犯罪と青少年非行の激増、公共心の喪失と利己的個人主義風潮の蔓延、礼儀と親切心の希薄は、人間同士の繋がりの最小単位である「家族」までが崩壊現象を呈するまでになりました。一人一人が孤立する社会現象、自然破壊などの進行は社会全体の質が劣化の一途にあると言っても過言ではありません。
「家族で人生を送るに相応しい住宅都市」とは。熟慮の末、行き着いた結論が「人間都市」「公園都市」のまちづくりでした。「都会砂漠」で競争に追われる仕事から解放されて帰り着く我が家は、正に疲れを癒す基地のようなものです。そこは、人と人、心と心が触れ合い、励まし合って生きるコミュニティの再生、故郷の再生、明日へのエネルギーを再生する「人間都市」でなければなりません。
人は、環境で育つと言います。その環境とは「緑と清流」です。とりわけコンクリートとアスファルトの人工都市の中では「緑と清流」の自然性回復こそ人々の期待に応えるまちづくりの要諦です。公園都市構想の中核となる「（仮称）・河川平和公園」は岐阜県が提唱される「清流の国ぎふ」づくりとタイアップして進めます。
激しい時代変革と高度情報社会でのテクノストレスに見舞われそうな毎日の暮らしの中、緑と清流の環境がある居住地。安心して帰れる我が家こそが人間の感性を刺激し人としての創造性を養ってくれる「公園都市」に不可欠な条件だと思います。
本町は、岐阜市、本巣市、瑞穂市と隣接し、根尾川支流の糸貫川などが南北に流れる県内で最も面積が小さく、最も人口密度が高いまちです。住宅地として発展する一方自然が計画的に残された利便性の高いまちです。
現在、町は同町高屋地区の糸貫川沿いに（仮称）・河川平和公園を整備しており、かわづくりとまちづくりが一体となった公園整備計画であることから、国と県からも全面的な支援を受けて事業を進めています。
本公園は、憩いと学習の場所として広さ１ヘクタールあり、園内には平和の象徴として、長崎・広島で被爆したクスノキとアオギリの２世苗木を植栽したシンボルロードを整備予定です。また、環境教育の一環として、小水力発電設備を設置する予定です。この（仮称）・河川平和公園は、平成２７年３月に完成予定です。完成後は、岐阜県にも協力をいただきながら、河川の体験型の総合学習を行うなど、子どもからお年寄りまでが、川に親しみ、学べる空間として考え「川の大切さ」「川の恩恵」「自然との共生」時には「川の怖さ」という緑と清流を身近に感じられるような利用、各種イベント会場として利用するほか、河川美化意識の啓発に活用する予定です。
