第5回「未来につなぐ心の糧」
第5回「未来につなぐ心の糧」作品 作品集

平成22年度 「未来につなぐ心の糧」作品集

第5回未来につなぐ心の糧作品集

応募いただいた作品の中から「心の糧大賞」作品をはじめとした45作品が第5回「未来につなぐ心の糧」作品集となりました。
読めば「友(ともだち)」の大切さが再認識できる!
単行本発売中 B5版 500円
未来につなぐ心の糧購入場所
教育委員会(公民館)
電話:058-323-1115
生涯学習センター
電話:058-320-2200

未来につなぐ心の糧募集結果

小さくとも 心が癒され 元気・勇気をもらい 明日の希望 生きがいにつながった
「友(ともだち)」をテーマに、全国から1,801点の作品が集まりました。

慎重な選考の結果以下の作品が入選作となりました。

子どもの部

心の糧大賞

出会えて良かった
札幌市立手稲中学校 三年 佐藤 圭美

今から七年前の小学校二年生の時、私の隣の席にゆうくんが座っていました。ゆうくんは元気一杯で、皆に優しい人でした。でも、元気すぎて先生を困らせたり、宿題を忘れて怒られたりすることもありました。ゆうくんは先生を怒らせてしまうといつもしょんぼりしていました。あまりいつもと違うので、私は笑ってしまいそうでした。そして、私もゆうくんも勉強があまりすきではなかったので、授業中によくおしゃべりをしてしまいました。祐君とのおしゃべりはとても楽しかったです。だから、「ゆうくんが転校する。」と先生から聞いて、とても驚きました。友達が転校するのは初めてのことでした。そして不思議な空気が漂う中、授業がいつも通り進んでいきました。それは算数で、時計の読み方でした。私は時計を読むのが苦手で、指で「五分、十分…。」と数えていました。なので、途中でついていけなくなり「いいや。」といって諦めました。その時、ゆうくんが私に言ったのです。「今分かんないと、後でもっと分かんなくなるよ。」と。そして、一生懸命に私に教えてくれました。
私は時計を読めるようになり”頑張って良かったな。”と思えました。なにより、諦めずに頑張ることは気分が良くて”また頑張ろう。”と思えました。
私は諦めそうになると今でもゆうくんを思い出します。あれ以来一度も会っていませんが、彼の言葉は私の心にしっかりと残っています。私はもうすぐ受験して、友達と違う学校になります。でも、私にとってのゆうくんのように、誰かが私の言葉で希望をもって未来に向かって頑張っていけるといいです。なので、諦めそうな人がいたら声をかけるようにしています。それが、ゆうくんの教えてくれたことなのです。最後にゆうくんへ。ずっと友達です。また会えると信じています。

優秀賞(5作品)

部門・作品名 受賞者名 住所
アート 「友だちの絵」 林 莉歌 岐阜県北方町
作文 「勇気をもつこと」 古谷 浩子 山形県東根市
アート 「なかなおり」 神谷 真子 岐阜県北方町
作文 「友達」 梅本 涼 岐阜県北方町

アート 「仲間の友情」

福田 あみ 岐阜県北方町

入選16作品

一般の部

心の糧大賞

友情の定期便
北海道旭川市 山本 鍛

 Sさんと父は第二次世界大戦の末期に召集された戦友であった。二人とも陸軍中野学校の無線技師で暗号通信の解読作業に従事していた。東京空襲では陸軍中野学校も標的にされたが、幸運にも戦火を逃れ終戦を迎えた。Sさんは鹿児島へ、父は北海道へ、それぞれの郷里に復員した。
 その年の秋。Sさんから「鹿児島の特産品です」と手紙の入った大きな荷物が送られてきた。サトウキビ、スイカほどの大きさの、ボンタン、ニガウリやサツマイモ。そこには南国の香りがぎっしりと詰まっていた。父は馬鈴薯、トウモロコシ、秋鮭など北の味覚をSさんに送った。それを契機に毎年、北と南の特産品の発送が定期便となった。
 何年かして、そのSさんが亡くなられた。その年の年末に、例年の定期便になっている鹿児島の特産品が届いた。Sさんの奥さんからであった。父は、「天国からの贈り物だね」と涙ぐんだ。すっかり定着した感じの北と南の特産品の宅配便は、それからもずっと続いた。その後、十年ほどして父は肺炎で、あっけなく一生を終えた。Sさんと父の現住所は天国になってしまったが、定期便は途絶えることはなかった。Sさんの奥さんからの南国の定期便は、まもなく息子さんが送り主となった。「母は元気ですが、白内障で字を書くのが不自由になりました」とも書いてあった。
「お父さん、天国からの贈り物ですよ」と父の写真に話しかけ、いつも特産品を供えていた母も年老いた。そして、現在。父から母に受け継がれた定期便は、息子である私たちが引き継いでいる。
 思えば長い歳月の定期便である。送り主が変わっても、Sさんと父との深い友情の絆は大切に育てられている。

優秀賞(5作品)

部門・作品名 受賞者名 住所
アート 「人生は長い線路のようだ」 藤田 哲夫 愛媛県西条市
作文 「マコからの手紙」 真野 歩子 愛知県日進市
アート 「たくさんの山ともだち」 浅野 佳子 岐阜県北方町
作文 「無二の親友」 浜野 伸二郎 兵庫県姫路市

アート 「わたしの友 もえちゃん」

川村 克子 岐阜県本巣市

入選17作品

問い合わせ

「未来につなぐ心の糧」作品集などお問い合わせは・・・

「未来につなぐ心の糧」作品公募事業実行委員会事務局

電話:058-320-2200
FAX:058-323-7711

第5回「未来につなぐ心の糧」作品 募集終了

平成22年度「未来につなぐ心の糧」作品募集<募集終了>

応募規定

テーマ
小さくとも 心が癒され 元気・勇気をもらい明日の希望 生きがいにつながった。
「小さくとも 忘れ得ぬ あの日・あの時・あの出来事」
平成22年度テーマ:「友(ともだち)」

応募作品

  • テーマに沿ったくらしの中の出来事を作品「作文」「アート」にまとめてください。
  • 「作文」「アート」は次の規定に沿って作品にする。

[応募作品]

  • 「作文」題名及び本文800字以内(ワープロ原稿、点字による応募も可)
  • 「アート」A4の絵画、写真等の画面の中にメッセージをそえた絵手紙のような形式
    ※表現方法は自由です。

応募期間

  • ~平成22年10月15日(金)(当日消印有効)

応募方法

  • 応募方法は送付または持参してください。作品の送料は応募者で負担してください。

応募上の注意事項

  • 参加費用は無料。(作品応募に伴う送料は応募者負担です。)
  • 応募票として別紙に「題(テーマ)・住所・郵便番号・氏名・電話番号・年齢(中学生以下は学校名、学年)・何で知りましたか?」を記入し、添付してください。
    参考:応募票(PDF 17KB)
  • 応募作品は未発表のものに限る。また、応募点数に制限なし。
  • 作文、コメントの「、」「。」「」は1字として数える。(難読漢字にはふりがなをつける)
  • 著作権は北方町に帰属する。(入選された写真のフィルム・データ共)
  • 原則作品は返却しない。(ただし、選外となった応募作品の返却を希望される場合は送料着払いとする)

審査

審査委員により作文、アートの各部門毎に優秀作品を選定した上、
心の糧大賞1点を選定する。

  • <子どもの部(中学生以下)>と<一般の部>の2部を設ける。
  • 心の糧大賞1点、作文、アートの各部門毎に優秀賞2点、入選数点を、入賞作品とする。

表彰

入賞者は、平成23年1月16日(日)「未来につなぐ心の糧」発表会において表彰する。
入賞者には賞状及び副賞を贈呈する。


一般の部
心の糧大賞 賞金30万円と賞状 1点
優秀賞 賞金5万円と賞状
部門(作文・アート)毎

各2点程度
入選 賞金1万円と賞状
部門(作文・アート)毎

数名

子どもの部
心の糧大賞 図書カード2万円分と賞状 1点
優秀賞 図書カード1万円分と賞状
部門(作文・アート)毎

各2点程度
入選 図書カード2千円分と賞状
部門(作文・アート)毎

数名